・取りあえず、白珠がいないこと、応星のモデルが刃ちゃんの髪と目の色を変えただけっぽかったのと、丹楓モデルが飲月丹恒だったのは、この短いシーンにコストかけられなかった大人の事情だろうな。と判断してます。
脱鱗はしたものの龍師達(+霊砂の師匠)の手出しのせいで、丹楓の意識は完全に消えずに心識の奥に留まった。とするなら手出しは出来ないけど、ずっと丹恒を見守ってた事になる。
本人は生まれ変わった後も丹楓自身としてきちんと罪を背負うつもりだったけれど、術が不十分だったか何らかの事故かで丹恒という自我が現れて奥に追いやられ、歯痒い思いをしたかも知れない。後身だからか「其方が背負うべき責」「易々と忘れさせはせぬ」とは言ってるけど、嫌なら名前呼ばなくていいよ。とも妥協したりしてるから、他人にするような一定の気遣いは見せてる。
一応自分の生まれ変わりだけど、余が隣に控えていれば~。余が雲吟の術で片付けてやろう。荒笛を邪魔者として始末するんじゃなくて、それすらも『守る』と発言した事を失言として恥じたりする辺り、ずっと見守ってきたからか弟か息子的な感情を抱いてそう。(持明に家族という概念は無いけど、他者として一緒に居れば情も湧く)
あと、丹楓は結構お喋りっぽい。嫌いな相手には凄い無言で、自分がちょっかいかけたい相手にはべらべら喋るタイプかも知れない。でも、過客のストーリー的に無言でお酒を呑むような静かさも好んでいたようだから、自分の得意分野だとかで興が乗ってるとべらべらタイプかも。その辺、好きな物に対してはべらべら喋ってそうな応星と気が合いそう。
本来の目的とはずれたけど、結果的には成功して白露として生まれ変わった白珠や、魔陰に堕ちた鏡流を見て何を思ったのか気になるし、何よりも大事だった応星が自身に憎悪の目を向けて、何度も丹恒に殺される様を見ざるを得なかったのは拷問だっただろうし、刃の存在自体が罪の擬人化くらいあっただろうな。と想像。
餞別の宴辺りは恐らく、玉殿侵攻がどうこう言ってたので、褒美として五人が五騎士との称号が与えられる切っ掛けになった戦の前かな。応星の目の色が五騎士配布イラストより青みが強く、ちょっと老け顔だったから、35~40辺り?時期解らんけど、丹楓との共謀は50歳前後当たりになりそう?(個人的に60辺りになると中年と言うよりは初老)

髪はその次点で白い。鏡流同行では黒っぽく見えるけども、剣を交わしてるしてる所は白い。長命種になった後の千本ノックでは黒い。
応星と同じように雪衣が元の髪が白く、傀儡の体とは言え黒髪で目の色も濃くになってるから魔陰に堕ちると黒髪赤眼になる可能性がある。(とは言え、鏡流は目の色も髪色も変わってないけど)
個人的好みもあって応星は白髪推し。でも、情報見落としてたらごめんなさい。

光円錐の子供寒鴉と雪衣

傀儡の肉体の雪衣
話は戻って宴での丹恒。
丹楓の「其方の頭にこれほどの過去が眠っていたとはな」で、何度も夢に見た。ってあるけど、鏡流との同行で応星を思い出したような描写があるし、そこから雪崩式に記憶の扉が開かれて夢に見出したのか、元々見てたけど自分の苦しみの原因である丹楓から目を逸らしたい、或いは夢は見てたけど、それが「誰?」って上手く読み込めなかっただけなのか。
ただ、今回、丹楓が現れたことに驚いてはいても、きつく当たらなかったのは今まで見ていた夢を自分なりにかみ砕いて、仲間への深い情を垣間見ていたからかな。とか思ったり。終わった事に意味は無い。って待機科白もあるから割り切ってるだけかもだけど、景元に対して「俺は丹楓じゃない!」って噛み付いてた時からかなり成長してる気がする。
幻戯みたいなもの。とは言え、見て見ぬ振り出来ない過去だし、刃と言う過去の繋がりがあるから無視も出来ない。
丹楓が記憶に対して一言一句違わず覚えている辺り(丹恒が夢に見るくらい)大事な記憶で、上手いこと言いたい景元に対して「何かにつけていいことを言おうとする」って茶化すし、「立場が逆でも同じようにしただろう」は余りにも信頼度が高い。
仙舟の開拓クエストで景元が「私達は矢張り気が合うね」とか言うだけある。二人とも賢いんだろうし、参謀と将の立場でお互いに色んな意見を交わし合って本当に通じ合ってたんだろうな。と感じる。
あと、駆けつけ三杯。な呑み会の風習が中国にもあるんだな。ってちょいワロ。
鏡流が白珠と共謀して悪戯するし、冗談も言うし、口調も目つきも柔らかいしで優しい。
ぼんやりしてるのと、顔つきが険しくなってるのは魔陰を抑えつつ生きてるせいなんだな。と、しみじみ思った。そうなると刃ちゃんも似た状況なんだろうなと。
そして、同じ人の上に立つ者として厳しいことも言う。「犠牲に見合う成果があったのか」は将として人を動かす以上、どうしても避けられない問題で、自ら兵士の治療をして将兵の死を単純な数字と見ず、持明族は繁殖が出来ない視点で言えば民を死地に送る決断は余計に重い。
仙舟に住まうからには忌み者と共に戦い、苦難を他人事にしてはいけない。持明族が余所人のままでいい訳がない。って仙舟の天人ときちんと対等になるために、先々まで見据えた行動なんだろうけど、どこかで持明か龍尊が戦争に出るのを龍師達が酷く反対した。って記述を見たような気がする。それが先の景元の作戦のために雲吟師を使う会議なのかな?
そして、丹楓が言葉を弄して誤魔化すのではなく、行動して結果を出すことで覚悟と実力を証明する。って完全に解釈一致で嬉しい。
何の後ろ盾も無いのに、嫌がらせを受けながらも腕一本で結果を出して百冶までのし上がった応星と通じるものがあって、心の底から敬愛できる相手だったんだろうな。
んで、応星。
周りが丹楓。って読んでるのに、龍尊様♪みたいに茶化す感じなのは、本当に悪友って感じがして良い。しっかり名前で呼ぶところもありがとうございます。だった。
騙されて「ぺっ……!なんだこれ只の水じゃ無いか⁉」ってしてるところで景元がどアップになって、にこにこしてるのもいい。楽しそうに呑んでる応星を面白がってるあたり、酒癖は然程悪くないんだろうな。(もしくは知ってて師匠とニヤニヤしてたか)
丹楓の「この酔っ払いが」もいい。
酔ったり、気分が上がるとべらべら喋って楽しくなっちゃう応星さん。
皆で呆れながらも微笑ましく見守ってたんかな。感が凄い。仲間が大好きすぎてはしゃいじゃうおじさん愛おしい。
兎に角、大事な物を奪った忌み者を倒せれば自分なんてどうなっても構わない覚悟で「火に入る飛蛍となろうとも、長春の樗木となるなかれ」が信条だったのに、仲間と居るのが幸せで生きるのが楽しくて、「もっと長生きしたいな」な変化が起きるのも当然だけど、その後に「優しい人ばかりが先に死ぬ。忌み物は何度でもやり直せるのに」の慟哭に繋がっちゃうのかなぁ。と思うと悲しい。
応星は別に短命種であることを恥じてはいないような言動はあったから、(とは言え自虐的ではある)決して不老長寿になりたい訳じゃ無いけど、破滅志向だった人間が「この人達ともっと一緒に居たい」「命が惜しい」は前向きになったようにも見えるけど、長命種と短命種が同じ時間を歩めるわけじゃ無いから失言になるのも辛い。
本来の望みとは違う形で叶えちゃった丹楓の表情も強ばったように見える。先に書いたけど後身である丹恒が最愛の存在を殺す様を見ることになったのは本当に拷問。
丹恒の「後悔しているのか」に対して明言せず「過去に戻っても同じ事をした」だから、やった事への後悔はないけど、結果への後悔はありそう。もしも、丹楓が過去の戻ったら選択は変えないけど結果を変える努力をしそう。(厄龍を作らないように)
個人的に、やった事に対して後悔はしても良いんだけど、悲惨な目に遭った対象に対して、「仕方なかった」とか開き直ったり自己擁護(救済)のために謝ったりする奴が正直、好きではないので覚悟決まりまくってる丹楓が本当に推せる。
「道を選ぶことが出来るのも、全てを守ることが出来るのも、余一人だけなのだ」に限らず、丹楓の全ての言葉から傲慢さと責任感の強さがありありと表現されてて、守れるはずのものを守れなかった、自分がした結果への自責が見て取れる。
その上で、丹恒へ「お前の仲間が同じようになったらどうする?」との問いかけは重い。「全てを犠牲にしてもいい」に「思った通り」は自分もそうだったんだろうな。と。
初手で「お前も同じことするやろ」だったし。
丹楓と丹恒は本質は結局、同一。
ただ、立場も違うし、龍尊として仙舟から動けなかった丹楓では得られなかった経験や知識を丹恒は開拓という道で得てるから、選択も手段も違う物になるし、今回も荒笛という新しい力を得て突き進んでるから、丹楓とは全く違う世界を選びそうで今後楽しみ。
もう丹楓は完全に丹恒の魂に溶け込んで出て来ないのか。
また出てきてあーだこーだーちょっかいかけてほしい。
ゲーム的には短いけど、そこそこの時間彷徨ってたんだろうから、もっと記憶の残骸が欲しい。
※樹庭での腕甲の話(記憶の残骸
まさか、腕甲まで深掘り来るとは思わなかった(震)が最初の感想でした。
腕甲は「両者は『対なるもの』として生まれた」って事だけど、対だから、二つある物?
右手と左手で対としてるのか、両手が揃ってる装備二つを対にしてお互いに身に付けてたのか解釈が分かれそう。個人的にはお互いに片手ずつつけてるし、「右手用と左手用をそれぞれにつけようね」が美味しい。
過客ストーリーにもあったけど、作れるのは龍の巨匠だから、制作者はやっぱり応星ではないみたい。
「余と応星はかつて、互いに戦友たる信頼と絆の証に、これらを一つずつ持つことを約束した」って事だけど、それなら他の三人も戦友だから上げてないの?ってなるんだけど、「皆でおそろにしよー」なノリを拒否られた結果ならちょっと面白い。まぁGPSつきだし、応星だけ付き合ってくれた説。(この発想が茶化しすぎとは理解してます)
GPSついてるせいで丹恒が追い回されて困ってたのも丹楓は認識してて、『刃』の名前も認識してた。本当に目を逸らさず、自らがやってしまった行いの結果を見続けてたんだな。と。凄い胆力。
丹恒は刃が持ってたのを見た覚えはない。って言うけど、それならどうやって追いかけ回してたの?になるから持ってるはず。もしかしたら、狂乱してる時にばきばきに壊れちゃってて、欠片を常に持ってるのかも?元々右手に着けてたから、手袋に仕込んでるとか。手袋の赤い部分が腕甲の紐の部分だったりして?(腕甲の形を保ってないと効果が発揮されないとは書いてないし!)
もう一つの可能性は、丹恒が何歳で、刃がどの段階でカフカに捕まったのかは解らんので、ハンターに加入した後に脚本として丹恒襲撃してたとしたら、エリオにとって、この次点では丹恒は重要じゃ無かったから襲撃していいよ。だったのか、丹恒に刃を認識させることが脚本に必要で襲撃させてたのか、単純に丹恒が落としたい舟、潰したい相手の近くに居たからついでに襲ってたのか。謎は深まるばかり。
丹楓解釈だと刃(応星)が腕甲を破棄して過去の約束を捨てることが出来た。だけど、それなら玉佩も捨ててるだろうし、同窓会(鏡流同行)には顔出さない気がするし、景元に対して「変わったな」なんて声をかけたり、「追行が長びいても構わない」とは言わず、鏡流におねだりしないと思うので捨ててはないと思う。
刃は過客ストーリー(簪)で『新生の花』と表現されてるから、ある意味で応星の生まれ変わりな立ち位置だとは思うんだけど、肉体も魂も同一で、尚且つ記憶はあるからなかった事にはならないわけで、丹恒と同じように受け入れてるのかな。と。
公式刃解説や、過客の靴ストでは戦ってる間は憎しみを忘れられる。そうなので、刃なりに過去を飲み込んではいるんじゃないかなあ。などと考えてみたり。魔陰がやばい時はカフカが封じてるんだろうけど。(カフカ同行見るに、仙舟では記憶が刺激されて魔陰の発作に抑えるのに苦労してたっぽいから)
丹楓解釈は、ある意味、丹楓の願いなのかな。
魔陰の苦しみは救って上げられないけど、せめて過去や憎しみに縛られずに安らかに生きててほしい。みたいな。何も干渉できない見てるだけの立場じゃそのくらいしか出来ないし。
過去と決別するための解釈が、丹恒が自分には無い発想で論破してくれたから、なんだから嬉しそうだった。
目を背けるんじゃなくて、「当たり前にする」「過去を受け入れて、俺だけの意義を与える」が格好良すぎる。刃も恐怖の対象じゃ無くて、「最後まで付き合う」対象になってるから、刃に付き合うのもその内当たり前になっててくれ。
んで、丹楓にとっては応星と繋がりがある宝物だから、大事にしてくれてありがとう。なんだろうな。
時間かけてかみ砕いたり、また新情報が出たりしたら変わるかもだけど、現時点ではこんな解釈かなーという感じ。