・今しかできない妄想
・オメガバースで女攻め
・オメガバの説明は端折ってる部分が多いです
・αカフカががっつりΩ刃ちゃん抱きます
・口調はちょっと迷子
・ハンターたちにもなんらかの移動手段はあるよね?と思った結果、主人公たちと同じように列車に乗ってたらいいなと思ったので
静かな列車のラウンジ。
カフカは淹れたての薫り高い紅茶を楽しみながら車窓の外を流れる星を眺め、次の脚本へ思いをはせていた。
そこへ、大きく足音を鳴らしながら銀狼が不満も露わに闖入し、ソファーへ飛び乗るように勢い良くカフカの隣に座る。
「どうしたのかしら?」
「聞いてよ!刃が声かけてるのに返事すらしてくれない!」
水を向ければ一気に口火を切り、一緒に遊べそうなゲーム見つけたのに!そう言って彼女は無視された怒りと悲しみをたんまりとカフカへと喚いて、つん。と、唇を尖らせた。
「あらあら……、刃ちゃんが君を蔑ろにするなんて、珍しいわね」
不機嫌な銀狼の頭を撫で、少々冷めた紅茶を新しいカップに入れてやり、落ち着くように促す。
「あっちでサムが暇そうにしてるから、一緒に遊んで来たらどう?私が刃ちゃんの様子見てくるから。ね?」
「えー……」
彼女としては、刃と共に遊ぼうと考えて購入したゲームであり、他の人間との遊戯は端から除外していたようで嫌そうに表情が歪んだが、暫しの逡巡の後で『暇よりはまし』と、判断したのか別の車両へと渋々移動した。
朗らかな笑顔で銀狼の背中を見送ったカフカが温かさがなくなった紅茶を飲み切り、
「刃ちゃんったら言ってくれればいいのに」
そう独り言ちながら刃の個室へと向かい、扉の外から声をかけた。
銀狼の言葉通り刃のいらえはなく、カフカは無遠慮に鍵を開けて思わず笑みをこぼす。
「相変わらず、熟し切った桃みたいな濃くて甘いうっとりする香りだわ。ねぇ刃ちゃん」
後ろ手に鍵を閉めながら部屋を見回しても刃の姿が捉えられなかったため、真っ直ぐクローゼットへと向かい、左右に開いて中で蹲る人物を、
「かくれんぼのレベルが低いわよ」
と、ほんのりと頬を赤らめ、嫣然と笑みながら茶化してやるが、大柄な体躯を更に小さく丸めたのみで返事はしたくないようだった。
「私にちゃんと言わないと駄目じゃないの。お薬も効かないんだから動けなくなったら困るのは君でしょ?」
カフカが片膝をついて熱くなった刃の頬を救い上げるように持ち上げ、指で軽く肌をくすぐってやれば小さく体を震わせて唇を引き結ぶ。
「放っておけば直ぐ落ち着く」
「落ち着かないから閉じこもってたんでしょ?」
刃のささやかな抵抗をカフカが一刀のもとに切り捨て、汗ばんだ額に口づける。
「大丈夫よ。うなじ噛んだりしないから」
「そんなもの……」
どうでもいいと言いたげに、狭い空間の中で刃は身じろいで最大限、距離を取ろうとするが、ほんの数センチの移動でしかなく、愛らしさにカフカの色づいた唇が弧を描くばかり。
「直ぐ楽にしてあげる」
カフカ自身も刃の肉体から発せられるフェロモンに中てられているため、αの雄としての機能が下腹部で膨れ上がり、柔らかな蜜壺に収まる事を望み、刃もカフカのフェロモンに中てられ、思考がどろどろに溶かされながらも抗おうとしているが、発情期にαを求めるΩの本能が邪魔をして無駄な抵抗に終わっている。
「ねぇねぇ刃ちゃん、硬い床でするのは好みじゃないから頑張って立ってくれる?」
そうカフカが命じれば、刃は熱に浮かされたような潤んだ眼で見やり、手を引かれるままふらつきつつも立ち上がって自ら寝台へと向かう。
「うんうん、いい子」
言いながら、寝台に倒れこんだ刃の衣服を寛げ、傷だらけでありながらもしなやかな肢体に目を細めながら、
「いい子にはご褒美上げなきゃね」
と、カフカは恍惚の表情を浮かべながら刃の体の線をなぞる。
肌が露わになれば鼻腔に感じる香りは更に強くなり、カフカの内に秘めた雄も開放を求めて既にはち切れんばかりに刃を欲していた。
「はぁ、もう頭がくらくらしちゃう」
カフカが刃に覆いかぶさり、膨れ上がった雄をしとどに濡れた体内へと侵入させ、腰を揺すれば得も言われぬ快楽と支配欲が満たされる。
あわよくば、声も漏らしてくれればより最高の心地であったが、淫猥な情動に振り回されながらも、わずかに残った理性と矜持が許さないのか包帯を巻いた手を血が滲むほど噛み締める様も愛らしい限り。と、カフカは満悦の微笑みを浮かべ、本能が欲するままに刃の体を貪り続けた。
寝台の敷布が刃の汗と溢れさせた愛液で湿り、法悦の吐息をカフカが零した頃、
「そろそろ次の星に飛ぶぞ。しっかり捕まっててくれ」
そんな車内アナウンスが響いた。
「もう……?まだゆっくりでいいのに、ねぇ刃ちゃ……、あらあら」
意識は辛うじて保っているが、返事も出来ないほど憔悴している刃を見て、カフカは頬に手を当て困ったような声を上げる。
「じゃあ、あと一回で終わりにしましょうね」
次の星ではどんな楽しみが待っているか思いを馳せ、カフカは刃の頬を撫でながらうっそりと微笑みを浮かべた。